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Masumi INOUE
人はいつから、描き、歌い、踊り始めたのだろうか。
私は踊るということに魅せられている。
と同時に、日々の生活のなかで意識しないものごと、そして消えつつあるものに関心をよせている。
私は全てのものが踊っていると思っている。
通勤ラッシュのホームは群舞のようであるし、工場のコンベヤーは一定のリズムを刻むダンスに見える。
鉛筆を持ちデッサンする手も、やはり踊っている。
ものともの、人と人、ものと人とが接するとき、動きを生み出し、それはやがてダンスになっていくのだ。
私が作品制作に用いる題材は景色や方言や伝統工芸を作る工程であったりする。
これらの踊りを、私、自らが身体でドローイングするように空間で踊り、可視化したい。
日常のなかで見過ごされがちな事柄でも、実際にはその土地土地に深く根ざした背景がある。
それらの持つ魅力を“語り継ぎ”たい。
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